新NISA、大暴落でも続けたほうが良い理由を解説!

2024年4月にNISAから新NISAへと制度が変更されました。

非課税枠の大幅増加など、大きな資産を形成するのに十分な内容となったこと、そしてメディアでも盛んに取り上げられたことから、4月から株式投資や投資信託を始めたという人も多いのではないでしょうか。

 

そして2024年前半は絶好調で株価はどんどん上昇し、「新NISAをやっておけば資産は必ず増やせる」「新NISAをやらないのはもったいない」といった風潮にすらなっていました。

日経平均株価はバブル期の最高値を更新し、4万円を大きく超えるまで値上がりしたことはニュースでも取り上げられました。

 

ところが2024年後半に入ると一気に厳しい状況となり、2024年9月以降も予断を許さない状況が続いています。

この記事を読んでいる人のなかには、「このまま新NISAを続けても大丈夫なのだろうか」と不安にかられている人も多いはずです。

 

本記事では、株価が暴落したとしても新NISAを続けるべき理由について、解説します。

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目次

8月の大暴落でそれまでの利益がほぼゼロに

 

改めて、2024年にはいってから現在までの日経平均株価の値動きについて、大まかに振り返っていくことにしましょう。

2024年はじめは33,200円台だった日経平均株価は、1週間足らずで2,000円以上上昇、その後も株価は上がり続け、3月19日に4万円を突破、その後ゆるやかに下落したものの、再び上昇、7月11日には過去最高値である42,224円に到達しました。

 

そのほかの株やS&P500をはじめとした投資信託も上昇し続けていたため、新NISAをやっていた人は利益を大きく増やしていたことでしょう。

ところが、8月2日と週明けの8月5日、たった2日間で日経平均株価は6,600円以上下落、一時31,000円台まで落ち込みました。

 

つまり、2日でこれまでの利益がすべて無くなったどころか、年初から考えれば2,000円ほどマイナスになっていることになります。

日経平均株価だけではなく、アメリカの株価指数のひとつであるS&P500も大きく下落、同じく利益分がほぼなくなりました。

 

新NISAを2,024年からスタートさせた人の多くがS&P500やオールカントリーをはじめとした米国株や全世界株中心の投資信託、または非常に王朝だった日本株に投資していたので、この下落に肝を冷やした人は多いはずです。

歴史的な株価上昇を経験してからの歴史的暴落という株価の乱高下は、株式投資初心者にはあまりにも手痛い洗礼だったといえるでしょう。

 

株価暴落でも絶対やってはならない行動

 

株価が暴落し、自分が保有している銘柄の価値がマイナスになってしまうのを見ると、一気に不安にかられるものです。

しかし、不安になったからといって、何も考えずに突発的に動いてしまってはなりません。

特にこれから紹介する3つの行動は、株価が暴落した時に絶対にやってはならない行動だと言われています。

 

狼狽売り

 

自分の周辺で同じように新NISAを2024年からスタートさせた人のなかには、今回の暴落を受けて、慌てて持っていた資産を売った人も一定数いるのではないでしょうか。

実はこの行動が、株価が暴落したときに一番やってはならない行動です。

 

自分が持っている銘柄の価値が暴落したときに、慌てて売ってしまうことを「狼狽売り」といいます。

狼狽売りをすると、その時点で利益(損失)が確定し、その後その銘柄の株価が回復、さらには上昇したときの恩恵は一切得られなくなります。

 

積立金額を減らす

 

新NISAをやっている人のなかで、積立投資枠をメインに株式投資(投資信託)を実行している人は多いのではないでしょうか。

株価が下落すると、株にお金を投資するのは損だという意識が働いて、積立の金額を減らしてしまう人がいますが、積立金額を減らすのも、株価暴落時にやってはならない行動です。

 

株価が下落するのは確かに痛いですが、価値が下がるということは同じ金額で株をたくさん買えるということでもあります。

例えば10%株価が下落すれば、10%安く株を買えるので、株価が下落した時に積立金額を減らすのは損でしかありません。

 

もちろん、何らかの理由で生活すること自体が苦しくなり、積立金額に使っていた分を生活費に回さなければならなくなった場合は、積立金額を減らして生活を安定させることを最優先させてください。

 

新NISAそのものを辞めてしまう

 

株価暴落を受けて投資そのものを辞めてしまうのも、暴落時にやってはならない行動のひとつです。

実際8月の株価暴落を受けて、新NISAで買っていた銘柄をすべて売却し、新NISAそのものを辞めてしまった人は一定数存在します。

 

そして、そういった人たちはSNSなどで「政府に騙された」などといって新NISAを批判しているのが現状です。

しかし、新NISAを批判している人たちは、株式投資の認識そのものが間違っています。

 

メディアなどで「新NISAをやらなければ損」といった風潮が広まるにつれて、「新NISAをやれば必ず儲かる」と勘違いしている人が出てきました。

しかし、新NISAはあくまでも投資をするための優遇制度でしかなく、株式投資や投資信託は必ず儲かるものではありません。

 

株の価値は上昇するときもあれば、逆に下落するときもあります。

8月2日、5日の下落は確かに歴史的に見てもあまり前例がないほどの落ち込みではありましたが、数日で10%近く価値が下落することは株式市場では比較的よくあることです。

 

短期的に見れば確かに異常事態ですが、長期的に見れば株価変動のひとつのトピックに過ぎません。

新NISAは数ヶ月や数年で資産を増やす手法ではなく、少なくとも10年以上の時間をかけて資産形成していくために用いる資産運用です。

 

現在迷っている人は、今の状況に惑わされず、引き続き積立投資を継続させることをおすすめします。

 

今回の株価暴落には明確な理由がある

 

株の価値は一定ではなく、常に変動しています。

株価の変動は何の理由もなく発生するわけではなく、必ず理由があります。

 

特に短期間で大きく株価が上昇あるいは下落した場合は経済前愛に大きく影響を与える事象が必ず発生しているケースがほとんどで、今回の急激な株価暴落もいくつかの明確な理由があります。

 

アメリカ経済の低迷で利下げが行われた

 

8月初旬の歴史的な株価下落が発生した最大の理由は、世界経済に大きく影響をおよぼすアメリカの経済が芳しくないことが発覚したからです。

日経平均株価が大幅に下落したのは2024年8月5日ですが、下落の引き金となったのはその前の週にアメリカで発表された「景気・雇用指標」の数値がかなり悪く、アメリカの景気が後退していることがデータからも明らかとなりました。

 

それまでアメリカ経済の景気は上昇傾向であり、金利はそれに伴って上昇していたのですが、8月の景気・雇用指標の結果を受けて利下げが実行された結果、多くの投資家がひとまずの利益を確保しようと株を売却したため米国株の急落に引きずられるように暴落してしまったというわけです。

 

日銀が利上げを実行した

 

アメリカでは金利を下げるという動きになった一方で、日本では逆に日銀がほぼ同じタイミングで利上げを発表しました。

それまで株価が全面的に上昇していたのは、円に比べてドルのほうがお得だったからです。

 

日本は長期的にゼロ金利状態であり、利息がほとんど発生していませんでした。

一方アメリカでは景気が上向いているのに比例して金利がどんどん上昇していったため、円を持っているよりもドルを預けている方が金利が上昇するという理由で、円売りドル買いが進行しました。

円安になると、日本に訪れる外国人の数が増え、輸出をメインとする企業も利益が増えます。

 

日本国内の企業は輸出を主な収入源にすることも多く、円安になると売上が伸びることから、アメリカ株に引きずられる形で日本株も全面的に上昇しました。

しかし8月になってアメリカでは利下げが実行されて日本では逆に利上げが実行されたことでドルに対しての円の価値は上昇、その結果ドルを買って円を購入する投資が増え、米国株が急落すると同時に日本株も急落したのです。

 

それまでが異常な円安だった

 

株価暴落の要因のひとつに急激な円の価値上昇が挙げられます。

株価が急落する直前は1ドル160円前後で取引されており、歴史的な円安状態でした。

 

歴史的な円安になった最大の理由はさきほど触れた通り、日米の金利差です。

しかしアメリカの景気が低迷していったことと、日本が金利を引き上げたことで金利差は縮小、それまで異常な円安状態だったのが反転し、一気に円高に進みました。

 

急激な円高によって輸出メインの企業は利益が大幅に減少したため、日本株が暴落したというわけです。

 

大暴落でも新NISAを続けるべき理由

 

株式投資を継続していれば、今回のような大暴落は必ずといってよいほど一度は経験します。

2024年から新NISAをスタートさせた人は、せっかくの利益が一瞬にして吹き飛んだため、新NISAを辞めてしまおうという気持ちになってしまう気持ちはよくわかりますが、新NISAは今後も続けるべきです。

 

新NISAをこれからも続けるべき理由をここでは3つ紹介します。

 

暴落しても下がり続けることはない

 

これまで、株式市場は何度も今回のような暴落を経験してきました。

歴史の授業で「世界恐慌」が出てきますが、世界恐慌も株価が大きく下落した瞬間です。

 

しかし、これまで株式市場は株価が下落したとしても、それ以降ずっと下がり続けることはありません。

例えば、新NISAで大人気の商品である「S&P500」の推移を見ていくと、これまでブラックマンデーやリーマンショックなど、日本でもニュースになった事件によってその価値は短期間で大きく下落しています。

 

しかし、その後必ず元の水準に戻り、そしてそれ以降は元の価値よりも値上がりしているのが現状です。

8月初旬の日経平均株価の大幅下落は記憶にも新しいですが、その後の推移を見ると、8月末には38,000円台にまで回復しています。

 

経済は成長し続けるから

 

日本では少子高齢化がかなり深刻で、今後の人口減少は避けられません。

日本だけではなく、アメリカを除く先進国ほぼすべてが今後人口が減っていくといわれています。

 

しかし、全世界で見れば人口は増え続けているのが現状です。

世界人口の増加は鈍化していますが、100億人近くまでは増え続けるだろうと言われています。

 

人口が増えれば粗大ごみの分消費も増加するので、経済が今後も成長し続けることはほぼ確実視されています。

株価は経済に大きく左右されるため、経済が成長し続ける限りは株価は全体的に見れば今後も堅実に上昇し続けることでしょう。

 

円だけを持ち続けていると資産は減っていくから

 

「増える保障がない株式投資や投資信託をするよりも、資産全部を円で持っておいたほうが安心」と考えている人は未だに多いです。

しかし、円が強かったのは過去の話で、今後は円の地位はどんどん低下していくことが確実視されています。

 

実は、私達は物価の急激な上昇でその影響を少なからず受けているのです。

例えば、ラーメンはこれまでは700円ほど出せばほとんどのお店で食べれていたのが、今では700円で食べられるお店を探すのが難しく、1,000円以上が当たり前になってきました。

 

この物価上昇は以前のような一時的なものではなく、上がった物価はもう元には戻りません。

そして、今後さらに物価上昇は進行していくとされています。

 

つまり、円だけで資産を持ち続けていると、金額的には変化はないものの、同じ金額でも買える量はどんどん減っていくため、実質資産が目減りしていってしまうのです。

資産を減らさないようにするには、いずれにしろ円以外の資産を保有することは最早必須といえます。

 

株式投資は余剰資金で行う

 

株価の暴落で狼狽しないようにするもっとも効果的な対策は、株式投資を余剰資金でおこなうことです。

株価暴落で慌てるのは、お金を失うと生活などに大きな影響を及ぼすからではないでしょうか。

 

最初から生活費には一切影響しない余剰資金で株式投資をおこなっていれば、株価が暴落しても狼狽することはありません。

そもそも株価が必ず上昇するように買い続けることは不可能です。

 

株価は元本割れすることもありますし、保有している銘柄の企業が倒産すれば、その価値はゼロになってしまいます。

さすがにゼロになってしまうことは滅多にありませんが、無くなってしまっても問題ないお金だけを株式投資に回すほうが、失ったときのダメージも少ないですし、株価暴落時も慌てず冷静に対処できます。

 

新NISAの積立投資枠なら暴落はむしろプラス

 

新NISAの積立投資枠で投資信託を購入している人にとっては、暴落はむしろプラスに働きます。

積立投資は長期視点で利益を目指す投資手法なので、現時点で株価が暴落していたとしても気にする必要はありません。

 

株価が大きく下がったということは同じ金額でもたくさんの株を購入できるということになります。

それは投資信託であろうと変わりありません。

 

株価が暴落していたとしても、気にせず引き続き積立投資を継続しましょう。

もし投資に回すお金に余裕があるならば、いつもより多く投資信託を購入するのも戦略のひとつです。

 

多めに購入しておけば、暴落の反動で株価が回復しただけでもかなりの利益を得ることができます。

 

株式投資を始めるならオンラインセミナーで基本と実践を学ぼう

 

新NISAを2024年から始めた人にとって、今回の株価暴落は大きなダメージになりましたが、株式投資や投資信託を継続させていれば、数年に1回程度で今回と同等の暴落は経験します。

 

しかし株式市場は暴落して以降下がり続けることはなく、その後回復し、さらに暴落時以上の価値まで上昇していきました。

全世界の人口は2100年ごろまでは増えることが予測されているため、経済が成長し続ける限りは株価も上昇していくと考えて間違いありません。

 

今回の暴落でも決して慌てることなく、これまでと同様に積立投資を続けていれば、数十年後には大きく資産を増やすことができるでしょう。

もし、暴落で不安を感じている人は、一度「熊谷亮のオンラインスクール」を受講してみてはどうでしょうか。

 

講師の熊谷亮は実際に株式投資をして資産を大きく増やした経験があります。

実体験を元に株価暴落時の対策など、株式投資のノウハウを初心者にも分かりやすく解説してくれるので、受講する価値は大いにあります。

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