株式投資チャートの基本とは? 初心者が押さえておくべきポイントを徹底解説!
株式投資に関する話題や、動画などを見ているときにグラフのようなものが表示されているものを見かけたことはないでしょうか。
株式投資で頻繁に出てくるグラフは「チャート」と呼ばれており、株式投資をするうえでチャートの知識と分析の仕方は必ず学んでおかなければならない知識のひとつです。
グラフが出てくると、「難しそうだ」と途端に拒絶反応を起こして覚えることを避けてしまう人もいますが、チャートの見極め方やチャート分析を覚えることは決して難しいものではないですし、覚えておけば株式投資を継続する際に必ず役に立ちます。
本記事では株式投資のチャートの基礎知識から、チャートの種類・基礎知識・チャートの分析方法を初心者にも分かりやすく解説します。
株式投資チャートの基本とは?
株式投資をするうえで、必ずチェックしなければならないのが所有している、または購入を検討している銘柄の株価チャートです。
チャートとは、過去の株価の変動をグラフとして表したもので、株式投資をおこなっている投資家はほぼ全員がこの株価チャートを参考にして、株の売買を実行しています。
チャートの動きや形を見ることで、今の株価が過去と比べて上昇しているのか、あるいは下落しているのかが一目でわかります。
更に慣れてくると、過去のチャートを見るだけで今後どのような値動きをするかをある程度予測できるようになるので、保有している銘柄の売買について、正確な判断ができるようになります。
チャートについての知識を得ることは、株式投資を成功させることに繋がると言っても過言ではありません。
チャートの種類とその役割
株式投資のチャートの種類は主に3つに分けられ、それぞれ役割が異なります。
まずはチャートにはどのような種類があるのか、そしてそれぞれがどのような役割を担っているのかを覚えるようにしましょう。
ロウソク足チャート
引用元:(photo-ac.com)
株価チャートでもっとも多く見かけるのが「ローソク足チャート」です。
チャート表示がローソクのように見えることからこの名前がついており、日本発祥のチャートということもあって、日本で株価のチャートを見る際はたいていローソク足チャートが表示されます。
ローソク足チャートではひとつのローソクには以下の値が表示されています。
- ・始値(一定期間の取引で最初に成立したときの価格)
- ・安値(一定期間の取引で最も安かったときの価格)
- ・高値(一定期間の取引でもっとも高いときの価格)
- ・終値(一定期間の取引でその期間内における最終価格)
期間は1日の変動を表した「日足」、1週間の変動を表した「週足」、1ヶ月の変動を表した「月足」など、自由に設定が可能ですが、通常の株価チャートでは「日足」が表示されていることが多いです。
ラインチャート
ラインチャートは、一定期間内の終値を線で結んだチャートで、一般的によく見かける折れ線グラフのようなチャートになります。
ローソク足チャートのように、ひとつの点が複数の価格を表示しているわけではありませんし、折れ線グラフは普段の生活でも目にする機会も多いため、株式投資初心者でも銘柄の値動きを把握しやすいのが、ラインチャート最大のメリットといえるでしょう。
また、全体的な値動きを確認しやすいのもラインチャート独自のメリットといえます。
ただし、短期的な値動きを調べるのには向いていないチャートなので、キャピタルゲインで利益を得たいと考えている人にとっては、あまり利用する機会がないチャートです。
バーチャート
引用元:(OANDA FX/CFD Lab-education(オアンダ ラボ)
バーチャートとは、ひとつのバーに以下の4つの価格を表示させたチャートです。
- ・始値(一定期間の取引で最初に成立したときの価格)
- ・安値(一定期間の取引で最も安かったときの価格)
- ・高値(一定期間の取引でもっとも高いときの価格)
- ・終値(一定期間の取引でその期間内における最終価格)
バーチャートは1本の縦線と、2本の横線で構成されていて、左側に出た横線が「始値」、右側に出た横線が「終値」、縦線の上限が「高値」、縦線の下限が「安値」となっています。
基本的な見方としては、終値が上になっていれば株価は上昇していて、逆に始値が上になっていれば株価は下落しています。
バーチャートとローソク足チャートは、ほぼ同じ役割を担っているので、使いやすい方を選ぶとよいでしょう。
日本ではローソク足チャートが多く用いられていますが、欧米ではバーチャートが多く用いられています。
ロウソク足チャートの見方
ローソク足チャートは、赤色と青色のうち、どちらかで表示されます(白黒表示のときは白か黒で表示)。
まずはそれぞれの色の意味を理解しましょう。
ローソク足チャートでは、株価の始値よりも終値が高かったときは赤色(白黒表示のときは白色)で、逆に終値が始値よりも下がったときは青色(白黒表示のときは黒色)で示されます。
色の意味を理解したら、次はそれぞれのローソク足の長さも確認しましょう。
ローソク足では「始値」「高値」「安値」「終値」と4つの価格をひとつのローソクと上下の線で示しています。
まずは始値と終値、どちらがローソクの上になっているか確認します。
終値が上なら株価は上昇傾向にあり、始値が上になっていれば下落傾向です。
また、ローソクや上下の線の長さも確認しておくようにしましょう。
ローソクが長かったり、上下の線が長くなっていれば、値動きが激しいと判断できます。
チャートの時間軸の選び方
正確なチャート分析を行う際にとても重要なのが時間軸の設定です。
時間軸の設定を誤ると株価のトレンド判断も間違ったものとなってしまいます。
場合によっては逆の取引を実行して資産を大きく損失させたり、大きく利益を得る機会を失ってしまったりすることにもなりかねません。
正確な時間軸を設定するためには、自分がどのようなスタンスで株式投資をおこなっているかを把握しておくようにしましょう。
大まかにはキャピタルゲインで利益を狙うか、インカムゲインで利益を狙っているかでチャート時間軸の選定が変わります。
キャピタルゲインで利益を狙う場合は短期的な値動きが重要なので、時間軸は短期に設定し、インカムゲインで利益を狙うならば長期的な運用になるので、時間軸は中期または長期に設定します。
短期的な時間軸ならば、5分足・15分足などで設定するとよいでしょう。
中期または長期的ならば1日足・週足・月足・年足といった設定になります。
チャート分析が株式投資に与える影響
チャート分析が的確にできるかどうかで、株式投資の成否は大きく変わります。
チャート分析をすることで、株式投資を適切に継続させるためにもっとも重要な株式の買い時や売り時の適切な見極めができるようになります。
チャートを何度も見ていると、過去の値動きからその銘柄が今後どのように変動していくか、先行きの予測が可能となり、リスクを軽減するのにも役立ちます。
また、チャートの動きは投資家の心理も反映しており、株価が上昇しているときは強気であり、値下がりしているときは弱気になりやすいです。
強気のときはその銘柄を保有または買い足す傾向にあり、弱気のときは売りに走ることが多いため、逆の行動をすれば大きなリターンを得られます。
株式投資でチャートを読むための基礎知識
株式投資でチャートを正確に読み解くためには、チャートの種類や意味を理解する以外にも知っておかなければならない知識がいくつかあります。
移動平均線の基本
引用:(kabu.com)
株式投資のチャートの分析を容易にするためにグラフ上に引いた線が、移動平均線です。
移動平均線とは、ある一定期間の株価の終値の平均値を直線で結んだものであり、株価のトレンドを把握するために用いられます。
移動平均線は自動的に引かれているものもあれば、そうでないものもあるので、移動平均線が引かれていないチャートの場合は自分で移動平均線を引く必要があります。
移動平均線の引き方は、期間を設定し、その期間の株価の終値をグラフで結んでいくだけです。
期間最初の終値と期間最後の終値を直線で結ぶことを意識すると、より株価のトレンドが掴めるでしょう。
線が上向きならば「上昇トレンド」で、今後も株価が上昇する可能性が高く、逆に下向きならば「下降トレンド」で、株価は更に下落する可能性があります。
期間設定は自由ですが、短期ならば5日間、長期的に見るならば25日に設定している投資家が多いです。
サポートラインとレジスタンスラインの理解
引用: (dailyfx.com)
株式投資をするうえで最も神経を使わなければならないのが、トレンドが反転するタイミングです。
反転するタイミングを見誤ると、株を買った途端に暴落したり、底値だと判断して売った銘柄の株価が反転して上昇したりと、大きく損失を被る恐れがあります。
反転するタイミングを見極めるために引いておくと便利なのが、サポートラインとレジスタンスラインです。
サポートラインは価格が下がって反発し、買われやすいポイントで引くラインであり、逆にレジスタンスラインはその価格になると投資家が利益を確保するために売ることが多い一で引くラインとなっています。
サポートラインとレジスタンスライン内の価格変動ならば、トレンドが反転することはありませんが、両者のラインに近い価格になった場合はトレンドが反転する可能性が高いため注意しましょう。
ただし、ラインを超えて価格が変動した場合は、そこから更に大きく価格が変動しやすいです。
サポートラインを超えれば株価は更に下落し、レジスタンスラインを超えれば株価はさらに上昇します。
トレンドラインの描き方とその活用法
トレンドラインは株価のトレンドを掴むために引くラインで、チャートの向きによって描くトレンドラインが変わります。
チャートが右肩上がりになっている場合は上昇トレンドラインを描き、チャートが右肩下がりの場合は下降トレンドラインを描くようにしてください。
上昇トレンドラインを描く場合は安値同士を線で結び、逆に下降トレンドラインを引く場合は高値同士を線で結びます。
すべての線を結ぼうとすると直線では結べないので、チャートのスタート部分ともう1点を選択し、その2点を結ぶような直線を引くようにしてください。
トレンドラインの向きや角度を見れば、その後その銘柄の株価がどのように変化するかを予測できるようになります。
また、トレンドラインの角度が水平になってきた場合は、トレンドが反転する可能性が高いため、値動きは特に注視しましょう。
チャートパターンの種類とその意味
引用:coconalaブログ
株式投資のチャートを見続けていると、いくつかのパターンがあることに気づきます。
特定の条件の満たした際におなじようなチャートを描くことをチャートパターンと呼んでいて、チャートパターンを知ることでトレンドを素早く見極めることができ、所有している銘柄や購入しようと考えている銘柄に対して正しい判断ができるようになります。
すべてを覚えるのは大変ですが、トレンドが反転しそうなときのパターンは早めに覚えておくとよいでしょう。
ダブルトップは高値が同額で2度続いた場合、ダブルボトムは逆に安値が2度続いた場合のチャートパターンです。
ダブルトップは上昇トレンドの終わり、ダブルボトムは下降トレンドの終わりを示していることが多いので、その後の値動きは特に注視しましょう。
チャート分析の実践:どのポイントに注目すべきか
株式投資のチャート分析をするうえで注目すべきポイントについて、詳しく解説します。
チャート分析は株式のトレード成否を大きく左右するため、必ずマスターしておきましょう。
ゴールデンクロスとデッドクロス
ゴールデンクロスとデッドクロスは、キャピタルゲインで利益を得ている人は必ず覚えておかなければならない指標です。
ゴールデンクロスは、短期の移動平均線を引いた時に、中期または長期の移動平均線を突き抜けている状態のことを指します。
ゴールデンクロスが発生しているときは、トレンドがより上向いている証拠であり、買いに走る投資家が急増して株価が急上昇する可能性が高いです。
キャピタルゲインによる利益を狙っている人にとっては、買い時のサインといえます。
デッドクロスは逆に短期の移動平均線が長期の移動平均線を突き抜けて下降している状態で、下降トレンドがさらに激しくなることが想定されます。
デッドクロスが発生すると売り時に走る人が多く、株価は暴落していくと見てよいでしょう。
保有している銘柄でデッドクロスが発生した場合は損切りを覚悟しておいたほうがよいかもしれません。
逆に購入を検討している銘柄でデッドクロスが発生した場合は、絶好の買い時といえます。
ただし、デッドクロスがなぜ発生しているかは必ず確認しましょう。
慢性的に業績が悪化していることによって株価が下降しているなら、たとえ買い時だとしても手を出すべきではありません。
ボリューム(出来高)の重要性
定められた期間内に取引された株式の数量を示す指標を出来高(ボリューム)と呼んでいます。
出来高も銘柄のチャート分析をするうえで重要な数値なので覚えておくようにしましょう。
基本的には出来高が多ければ多いほど、その銘柄が積極的に取引されていることになります。
出来高を確認したら、トレンドがどちらに向いているかチェックしましょう。
トレンドが上向きであり、なおかつ出来高が高ければ積極的に買われていることになり、その銘柄の株価はさらに上昇していく可能性が高いです。
もしトレンドが上向いているのにも関わらず、出来高が下がっているようならば、高止まりまたは下降に転じることが想定されます。
また、サポートラインやレジスタンスラインに達した時に出来高が急増することを「ブレイクアウト」と呼んでいます。
ブレイクアウトが発生すると、株価は急騰または暴落する可能性が高いため、特に注意しましょう。
チャート分析は、出来高を無視するとトレンドの本質を見誤る可能性もあるので、トレンドと併せて出来高も必ず確認してください。
RSIやMACDなどのオシレーター系指標
今まで解説した移動平均線やトレンドラインといった指標は、株式市場のチャート分析をする際に用いるテクニカル指標のなかでも「トレンド系」と呼ばれている部類に属します。
トレンド系指標はチャートの全体的な流れを掴むのに適している指標です。
しかし、株式市場を構成しているのは投資家、つまり人間であることを忘れてはいけません。
人間は感情に左右されやすいため、チャートの動きだけを見ていると思わぬ失敗をしてしまうことがあります。
相場の過熱度を調べる指標が、本項目で解説する「オシレーター系指標」です。
代表的なオシレーター指標として、RSIとMACDのふたつを紹介します。
RSI(Relative Strength Index)
RSIは、日本語で「相対力指数」と呼ばれているオシレーター系指標で、その銘柄が売られすぎていないか、あるいは買われすぎていないかを判断するのに用いられます。
RSIの期間設定に決まりはなく自由に設定可能ですが、一般的には14日間で設定されています。
RSIの計算式は以下の通りです。
一定期間(14日間)の上昇幅の合計÷(一定期間(14日間)の上昇幅の合計+一定期間(14日間)の下落幅の合計)×100
14日間の値動気を上昇と下落とに分け、上昇が全体の何%になるかを求めることで、市場の過熱度を判断します。
一般的にはこの数値が70%を超えていると判断され、売りを検討したほうが良いとされ、30%を割り込んでいると売られ過ぎと判断され、買いを検討したほうがよいと言われています。
MACD(Moving Average Convergence Divergence)
MACDは通称「マックディー」と呼ばれているテクニカル指標で、2本の移動平均線を用いて相場の周期やタイミングを捉えることができます。
2本の移動平均線はそれぞれMACDとシグナル線といい、この2つの線がクロスした部分はチャートにおいて重要な意味を持つとされています。
MACDがシグナルとクロスしてさらに上向いていればゴールデンクロスとなり、株価は下落から上昇に転じるので買い時と判断できます。
逆にMACDがシグナルをクロスした下に向けば上昇から下落に転じるため、売り時と判断できるため、この地点でキャピタルゲインを確定させるとよいでしょう。
エントリーとエグジットのタイミング
株式投資のトレードを成功に導くには、エントリー(参加)のタイミングと、エグジット(退出)のタイミングの見極めは極めて重要です。
エントリーのタイミング
エントリー、つまり株を購入するタイミングは、その銘柄のトレンドが売りから買いに転じたタイミングがもっともベストです。
例えばチャートパターンがダブルボトムになっていれば、株価が底をついている可能性が高く、エントリーするタイミングだと判断してもよいでしょう。
ただし、チャート線だけで判断すると失敗する可能性もあるので、移動平均線を引いてゴールデンクロスが発生しているか、出来高をチェックしたりRSIを計算したりして売られ過ぎと判断できるかなど、複数の要因を分析することでより適切なエントリータイミングを見極められます。
エグジットのタイミング
エグジット、つまり保有している銘柄を売るタイミングはエントリータイミングとは真逆の兆候が見られた時です。
チャートパターンで判断するならば、ダブルトップが発生したときはエグジットを検討したほうがよいでしょう。
もちろんそれだけでは正確な判断ができないので、デットクロスが発生しているか、出来高とRSIの結果から買われすぎと判断できるかも確認する必要があるでしょう。
エグジットのタイミングを見誤ると、キャピタルゲインに大きな差が出てくるので、エントリーの時以上に慎重な判断が求められます。
初心者が避けるべきチャートの落とし穴
チャート分析ができるようになると、つい強気に株を買ってしまいがちですが、チャート分析をすれば株式市場の本質を100%見極められるわけではありません。
チャートを過信しすぎると思わぬ落とし穴に陥ってしまう恐れがあります。
誤ったチャートパターンの解釈
チャート分析をするうえでチャートパターンを覚えておくことは非常に有効だと解説しましたが、チャートパターンはあくまでも同じようなチャートの描き方をしたときには同様の結果になっる可能性が高いというだけの話であって、チャートパターンのようなチャートの推移をしていても、実際は異なる結果になってしまう恐れがあります。
例えばダブルトップやヘッドアンドショルダーといったチャートパターンは、上昇傾向が反転するチャートパターンの代表格ですが、チャートパターンだけを見て判断すると、エントリーやエグジットのタイミングを間違ってしまうことになります。
※ダブルトップ・ヘッドアンドショルダー
ダブルトップは同額の高値が2度続いている状態で、ヘッドアンドショルダーは、3つ山が出来ている状態で、真ん中の山がもっとも高く、その両側の山は真ん中より低い価格の状態になっているチャートを指します。
パターンの形成を確認する前に行動しない
株は安い時に買って、高い時に売るのが最上とされています。
多くの人が気づく前に成長する安いうちに株を買い、価格が上昇した株を多くの人が売ろうとする手前のタイミングで売ることができれば多くの利益を得られるでしょう。
早め早めの行動が大きな利益を得るカギであることは間違いありませんが、チャートパターンが出来上がる前に勝手に判断してエントリーやエグジットをするのはあまりおすすめできません。
チャートが形成される前はまだ株価の値動きが不安定な状態なので、上昇すると想定していた株価が突然反転して大きく値下がりすることも十分ありえます。
必ずチャートパターンが確定したのを確認してから動くようにしましょう。
偽りのブレイクアウトに注意
チャートの動きだけを見て判断するのは非常に危険です。
チャートの動きがあるチャートパターンとまったく同じだったとしても、その動き方は偽りだったりすることも多々あります。
例えば株価が一気に上昇してブレイクアウトしていると、つい買い時だと判断してしまいがちです。
しかし、ブレイクアウトしているにも関わらず、出来高が下降気味の場合はブレイクアウトした途端に反転数r可能性があります。
チャーt分析をする際は必ず出来高が伴っているかも確認しましょう。
短期的な値動きに振り回されないためのポイント
キャピタルゲインを狙っていると、つい短期間の値動きに判断を惑わされがちです。
しかし、たとえキャピタルゲイン目的で株式投資をしていたとしても、目の前の株価の動きにいちいち反応していては、余計な取引をしてしまう恐れがあります。
毎日株の売り買いをするようなスタンスであったとしても、目標はあくまでも長期的視点で立てておくようにすると、日々の株価変動に惑わされることはないでしょう。
株式市場は毎日どころか数分単位で変動するので、1日で10%程度株価が変動するのはよくあることです。
その日に株価が大きく下落したときは、必ず下落した原因を検証しましょう。
下rコウした原因が慢性的なものならば何かしらの対策を考えなければなりませんが、一時的なものであれば、そのうち株価は元の価格に戻ります。
チャートに頼りすぎない投資戦略
チャートはその銘柄の価値の変動をリアルタイムで示したもので、株の売り買いを判断するのに強力なツールであることは間違いありません。
しかし、チャートだけで判断するのは大きなリスクを伴います。
企業の業績や財務状況、さらにはその企業が関わる業界のトレンド、株式市場全体のニュース、更には国全体の経済指標など、チャート以外にも株価の動向を判断するための材料はたくさんあります。
国や企業の経済状態を示す指標をファンダメンタルと呼んでいますが、株価の変動の本質を見抜くにはチャートだけではなくファンダメンタル分析も重要です。
両者を組み合わせることで長期的な視点でも株価変動を把握できるようになり、的確なエントリーやエグジットに繋がります。
心理的バイアスとその克服法
株式取引をするうえで重要なのは、常に冷静な判断をすることです。
心理的バイアスに惑わされて売買すると、大きな損失を被ることになります。
自己過信のバイアス
何かを判断する際に、成功体験というのは大きく影響を及ぼします。
例えば、チャート分析をしてダブルトップになっていると判断し、その時点でエグジットして利益確定したとします。
そしてその読み通りトレンドが反転し、もっとも高値で売ることに成功すると、自分の判断は正しかったと確信するでしょう。
成功体験は自信を持つきっかけになるのでとてもよいことなのですが、同時に過信を生んでしまいます。
すると、ダブルトップを見た瞬間にその本質を確かめようともせず、また反転すると勝手に判断してエグジットしがちです。
ところが株式市場の変化はそのような単純なものではありません。
結果的に買うかがさらに上昇し、大きな利益を得るチャンスを失ってしまうことも十分ありえるのです。
成功したときと同じパターンになったとしても、さまざまな角度から分析をおこない、柔軟な対応を心掛けるようにしましょう。
恐怖と欲望
心理的バイアスでもっとも注意しなければならないのが恐怖と欲望です。
例えば保有している銘柄の株価が急落すると、損失を恐れるあまり一切分析をせず売却してしまう人はとても多いのではないでしょうか。
また、逆に株価が急上昇するとまだまだ上がるのではないかと欲望に駆られてしまい、エグジットのタイミングを見誤るケースも非常に多いです。
恐怖や欲望に支配されないようにするには、その銘柄を購入する前に、あらかじめ売却するときに条件を決めておくようにしましょう。
ルールを設定することで、急激な上昇や下落にも慌てることなく冷静な判断ができるようになります。
リスク管理の徹底
心理的バイアスに振り回されないようにするには、リスク管理を徹底しておくことが重要です。
繰り返しになりますが、損切りする価格と利益確定する価格をあらかじめ決めておけば、眼の前の値動きに惑わされることはありません。
また、身の丈にあっていない金額を株式投資に費やしていると、心理的バイアスに振り回されやすいです。
株式投資は必ず余剰資金でなおかつ、ゼロになっても問題ない金額でおこなうようにしましょう。
株式投資におけるチャート分析を学ぶためのリソース
株式投資のチャート分析について学ぶ方法はとてもたくさんありますが、その一例をここでは紹介します。
オンラインコースとセミナーの選び方
株式投資初心者でチャートについて学びたいと考えている人におすすめなのが、セミナーの受講です。
セミナーは株式投資に精通した講師が受講生に対して丁寧に解説してくれるうえに、チャート分析の事例も実体験を伴ったものとなっていたりするため、非常に理解しやすい内容になっています。
ただし、セミナーの中には商材などを売却することを目的としているものも多いため注意が必要です。
有名企業や、名の知れた講師が実施しているセミナーを選ぶようにすると、受講することによるトラブルを減らすことができるでしょう。
書籍で学ぶチャート分析の基本
チャート分析に関して解説している書籍も多く出版されています。
書籍で学ぶメリットは、著名な著者の知識を確実に学べる上に、セミナーのように商材などのセールスを受ける心配がないという点です。
その一方で、書籍は出版時点での最新情報をまとめたものであり、時間経過とともに掲載されている情報が通用しなくなります。
したがって、書籍でチャート分析を学ぶのならば、最新情報ではなく、時代が進んでも変わることのない基礎知識のみを学ぶようにしましょう。
YouTubeチャンネルやブログの活用
近年はYouTubeで株式投資に関する動画を投稿する人が増えてきました。
また、YouTubeが広まる前からブログで株式投資やチャート分析に関する文章を投稿している人も多いです。
ネットで学ぶことによる最大のメリットはお金がかからないことと、最新の情報が常に入手できる点です。
しかし、YouTubeやブログは株式投資の知識がまったくない素人でも投稿できます。
YouTubeやブログを投稿する最大の目的は、多くの人に視聴してもらうことで得る広告収入やアフィリエイト収入です。
投稿されているもののなかには、利益を得ること優先で、まったく参考にならない内容のものも多々あるため、過信しすぎないようにしましょう。
高校生から株式投資を学ぶならセミナーの受講を検討しよう
チャートの勉強方法には書籍・動画・インターネットの記事など様々な選択肢がありますが、体系的にチャートの知識を得たい人には、株式投資セミナーの受講をおすすめします。
「セミナー」と聞くと難しそうだと敬遠する人も多いですが、無料で参加できるセミナーも数多くあり、無料で参加できるセミナーは基本的な知識を株式投資初心者に分かりやすく講義してくれるものばかりです。
初心者向けセミナーで特におすすめできるセミナーのひとつに、熊谷亮のオンラインスクールがあります。
同スクールでは熊谷氏がこれまでの株式投資で培ってきたノウハウを余すことなく教えてくれるため、非常に有益な情報や知識を数多く得られます。
オンラインスクールに興味はあるものの、どのスクールを受ければよいか迷っている人は、一度受講を検討してみてはどうでしょうか。