今損切りするのは大間違い!新NISAとの正しい向き合い方とは?

2024年よりNISAが新NISAに変わり、制度が大幅にパワーアップすることが大きな話題となりました。

テレビやYouTube動画でも頻繁に取り上げられ、実際にNISAを始めたという人も多いのではないでしょうか。

ところが実は4月以降、早くも保有していた投資信託商品を売ってしまう、いわゆる「損切り」する人が続出しています。

本記事では損切りする人たちがなぜそのような行動に出たのか、そしてすぐに損切りする人の多くが新NISAに対して思い違いをしていることについて解説します。

目次

損切り民続出の原因は日経株価の暴落

4月後半以降、新NISAをやっていた人のなかで損切りする人が続出した最大の原因は「日経平均株価の暴落」です。

3月末から4月頃にかけて日本株がかつてないほど上昇し、ついにはバブル期の株価を更新しました。

このことはニュースでも多く取り上げられ、それを見た人たちの多くは新NISAなどで日本株を購入したのではないでしょうか。

ところが4月19日以降日経平均株価は暴落、あっという間に最高値よりも3,000円近く下落してしまいました。

当然日本株を購入していた人達からすれば大打撃です。

この値下がりに、2024年に新NISAデビューをした人たちの多くが恐怖を感じました。

以降、損失が出るのを覚悟で保有している投資商品を売却する「損切り」が続出しており、SNSのトレンドにも「損切り」がランクインしました。

今回の損切りは大きな間違い

結論から言えば、今回の損切りは大きな間違いです。

新NISAは投資信託がメインの積み立て投資枠と、個別株も購入できる成長投資枠のふたつに分かれています。

そして、今回損切りしている人は、日本株が過去最高になっているというニュースを聞いて、日本株メインの投資信託商品や個別株を買いまくった人たちが大半なのではないでしょうか。

株で利益を出すには「安い時に買って高い時に売る」が基本中の基本です。

過去最高額になっているから日本株を買う時点で安い時に買うという基本から逸脱しており、そこから更に上がると考えるのはあまりにも楽観的すぎます。

そして短期間で株価が3,000円近く下がったのを見て慌てて損切りしているわけですが、株式投資において10%近く下落するのはよくある事です。

投資でよくある失敗3選

2024年になって多くの人が新NISAをスタートさせましたが、旧NISAの時に1年以上継続できる人はごくわずかだと言われていました。

新NISAについても基本的な制度は変わらないので、同じように早々に失敗して辞める人が出てくることが想定されます。

ここでは投資初心者が新NISAをやって失敗する時の典型的な事例を、3つ紹介しましょう。

情報を鵜呑みにして投資する

投資に関心を持つ人が急増したのは「老後2,000万円問題」などによって、資産を自分たちで増やさなければならないと危機感を抱くようになったからです。

しかし多くの人たちはメディアなどで紹介される情報を見て結果、そう判断したに過ぎません。

資産運用についても同じで、ニュースやYouTubeなどで推奨されていたからとりあえず新NISAをやってみた、という人が大半でしょう。

流されるままに資産運用を始めた人は、投資の判断もすべて世間の情報を鵜呑みにします。

しかし、メディアなどで流れる情報全てが正しいとは限りません。

中には注目されることを最優先にして、実際とは異なる情報を流すケースもあります。

世間の情報を鵜呑みにして投資した結果、大損するというのはとても多く見られる失敗の事例です。

絶対に儲かると勝手に思い込む 

世間の情報を鵜呑みにするのと関連性がありますが、投資で早々に失敗する人は絶対に儲かると思い込んでいる人がとても多いです。

特に新NISAについてはそのような認識を抱いている人が多く、今回の日本株式の急落で損切りした人は、SNSなどで「騙された」などと呟いています。

まず、大前提として絶対に儲かる投資は存在しません。

銀行預金は極めてリスクが少ない投資ですが、それでも銀行が倒産するというリスクがあります。

投資をやれば儲かる、という認識でやっていれば失敗するのは火を見るより明らかです。

短期的に儲けようとする

普段仕事もせず、常に株価の値動きをチェックしているようなプロ顔負けのデイトレーダーなら話は別ですが、本業の傍らで投資をしている人が短期的に儲けようとするとほぼ間違いなく失敗します。

ひと昔前、ビットコインなど仮想通貨に投資して短期間で1億円以上の資産を手にした「億り人」たちが話題になりました。

これから投資を始める人にとっては憧れの存在であり、同じように億り人になりたいと考える人は後を絶ちません。

しかし彼らはたまたま仮想通貨を保有していて、急激な値上がりの恩恵を受けただけです。

再現しようとしてもできるものではないですし、今後同じようなことが起こる保証はどこにもありません。

そもそも仮想通貨自体が非常にハイリスクや投資であり、ほとんど知識がない初心者は手を出さないほうが賢明です。

新NISAとの正しい向き合い方とは?

投資初心者の多くが陥る失敗例について紹介しました。

では失敗しないためにはどのように資産運用を進めれば良いのでしょうか?

ここでは新NISAに限定して、正しい向き合い方を解説します。

新NISAは余剰資金で投資する

新NISAに限らず、投資は余剰資金でおこなうというのは基本中の基本です。

新NISAを含めてどんな投資でも元本割れするリスクがあり、投資によっては元本割れどころか価値がゼロになってしまうものまであります。

生活資金まで投資に回すと、価値が暴落した際に取り返しのつかないことになってしまうため、必ずゼロになっても生活できるお金で資産運用してください。

資産運用するための余剰資金を確保できない人は、まず生活習慣の見直しから始めましょう。

情報を検証し、「納得」してから投資する

メディアなどの情報を鵜呑みにすると失敗すると解説しましたが、メディアから情報を得ること自体は間違いではありません。

自分で調べて得られる情報には限界があるため、外部からの情報に関しては常にアンテナを張っておくことはとても重要です。

ただし情報を仕入れるだけでは不十分で、その情報が正しいか検証する必要があります。

検証したうえで納得し、資産を増やせると感じてから投資しましょう。

長期的な目標を立てる

本業とは別で投資を進めるのであれば、短期間で利益を求めるのではなく、少なくとも10年先くらいの目標を立てておきましょう。

老後の資金を貯めるのに新NISAを活用するのも良いですし、例えば子供が産まれたことをきっかけに、大学の学費を貯めるために新NISAを始めるのもとても有効です。

新NISAは投資信託に投資する積み立て投資枠と、個別株などを購入できる成長投資枠がありますが、両者は併用できます。

長期的視点で新NISAを利用するのであれば、枠すべてを積み立て投資枠とし、毎月決まったお金を定期預金のように投資するのがもっとも安全かつ確実です。

どの商品に投資すれば良いか分からないならば、ランキング上位の商品に投資しましょう。

ランキング上位の商品は投資の熟練者も保有しており、かなりローリスクなため、着実に資産を増やせる可能性が高いです。

まとめ

日本株の急落を受けて、2024年から新NISAを始めた人の中には早くも損切りに踏み切ったケースも出てきています。

しかし、この程度の下落は株式市場ではごく当たり前のことであり、損切りをするのは大きな間違いです。

情報を鵜呑みにし、短期的な利益を得ようとして資産運用すると間違いなく失敗します。

本業と並行して資産運用するのであれば、長期的な視点でコツコツ積み立てて資産を増やしましょう。

そして情報を仕入れることは大切ですが、仕入れた情報を十分検証したうえで活用するかを決めるようにしてください。

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